春の掌編祭り審査結果について

2020/04/26 お知らせ

■最優秀賞

篁柚月@TakamuraYutuki

■優秀賞

深水千世@fukamifromestar

■抽選賞

霧内杳@5/5エアブー*眼鏡リーマンは心の栄養です @kiriutiharuka03


■最優秀賞選定理由

全体的な印象を申し上げると、文字数の制限からか詩的な表現が多く、ストレートな作品が少なかったなと思います。詩的な表現が悪いわけではありませんが、今回のイベントは詩ではなく、掌編ですのでそこに垣間見える物語を重視いたしました。

良い掌編というのは読後感が大切になります。
Blue Novel Records.では2種類の共通点があると考えています。
ひとつは、「もう少しこの物語に触れていたい」と思わせる作品。
ひとつは、「物語の前後について想像を駆り立てられる」作品。

弊レーベルでは、短編作品を中心に商品化していますので、特にこの2つの視点を持って審査にあたりました。

応募作の中で特に優れていたのが、篁柚月さんの作品です。
短編もしくは長編の1ページを切り取ったような作品で、この主人公に何があって、このシーンにたどり着くのか。短編として作り変えることもできるでしょう。その際にはぜひ、弊レーベルHPでの掲載、もしくは『さくらソーダ水』への掲載をお願いしたい気持ちです。

最優秀賞の受賞、おめでとうございます。

Blue Novel Records.代表 大友 青

 

■ 優秀賞選定理由

今回選ばせていただいた際に最も重要視したのは、140字の中で物語がしっかりと完結していることでした。また、作者の頭に描いた画が詩的になりすぎず、読者にきちんと伝わるかどうかも大切にさせていただきました。

たった一単語、ときには一文字を有効に使えるかどうかが、限られた文字数の中で物語を伝える為には大切なのではないでしょうか。

上記を踏まえて三作品に絞らせていただいたのが、栗国翼さんの作品、黒谷丹鵺さんの作品、深水千世さんの恋する猫の作品でした。

・栗国翼さんの作品は、私やアイツらがどういう関係で何をしようとしているのか、私が今どういう状態なのかがしっかりと描かれ、私の願望を通して恐ろしい結末が浮かび上がってくるホラー作品となっていました。

・黒谷丹鵺さんの作品は、若い恋人たちが桜の下で可愛らしく語り合っているだけなのですが、老いていく二人の未来と桜の四季を通した変化が重ねられ、美しい情景が浮かぶ素敵な恋愛作品となっていました。

・深水千世さんの作品は、発情期のオス猫と避妊手術をしたメス猫の様子を冷静に観察しながらも、猫たちを自分に重ねてしまう飼い主を描くことで、現代女性の生々しくもリアルな感情がとても強く伝わってくる作品となっていました。ガラス窓を通して動と静がはっきりわかれているところも心の内と外を描いているようで、優れた点に思えました。最後の二文が読み上げるとどちらも13文字になっていて、詩のような語感の美しさも好印象でした。

随分悩んだのですが、優秀賞は140字に綺麗に収めながらも溢れ出す感情を伝えてくれた深水千世さんの作品を選出させていただきました。深水さん、おめでとうございます。

岡田朔

 

■最後に

外出自粛が続く中、なにかできないかと思いつきの企画でしたが、たくさんの応募をいただけたことに感謝いたします。

少しはお楽しみいただけたでしょうか?

応募外での#春掌編祭への投稿もたくさんあり、企画者として嬉しくおもいます。

ハッシュタグ#春掌編祭は引き続きご利用いただければと思います。

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