パラダイム・ロスト
-
-
パラダイム・ロスト 最終回 / 大友 青
真新しさを感じない、味気のない二階建てのハイツ。たったの八部屋しかない建物ではあるが、駅から離れたひとけの少…
-
-
パラダイム・ロスト 第七回 / 大友 青
目を覚ました時には、僕は部屋に一人だった。 ――夢だったか。 と、思ったのも束の間、食卓の上には茶碗に注…
-
-
パラダイム・ロスト 第六回 / 大友 青
会社からほど近い飲み屋街に、課のメンバーがよく通う店があった。晴れの日しか営業していない少し変わった小さな店…
-
-
パラダイム・ロスト 第五回 / 大友 青
五年前、僕が二五歳の時だ。 今の仕事について三年が経ち、プログラマーの過酷な業務は僕を簡単に壊してしまった…
-
-
パラダイム・ロスト 第四回 / 大友 青
気がついたら、また僕は眠ってしまっていたようだ。 時刻は深夜二時を少し過ぎたところであった。結局、昨日、い…
-
-
パラダイム・ロスト 第三回 / 大友 青
「おいしー!」 立ったままピザを一切れ頬張るユウ。僕はユウの後を追ってリビングに入り、「行儀が悪い」と注意を…
-
-
パラダイム・ロスト 第二回 / 大友 青
「どうしたんすか? 珍しい」 第三者の声が僕を現実に引き戻してくれたようだ。声の主は、同僚の相葉あいば菜穂な…
-
-
パラダイム・ロスト 第一回 / 大友 青
二日目、濃い目に淹れた無味無臭のブラックコーヒーが僕の頭痛を少しだけ緩和した。カフェイン接種は一種のおまじな…